クリスマスにお正月 ニッポン人の宗教観を葬儀屋さんが考える
ケーキもお餅も大好き
皆様こんにちは かなふく鈴木です。
今年もついに12月中旬。いよいよあと2週間を切っちゃいましたね
みなさんにとってはどんな1年でしたか とゆっくりと振り返りたいものの、12月は12月で行事が目白押し
クリスマスにお正月の準備に、しなきゃいけないことがいっぱいあります
ところで、よくよく考えてみると、クリスマスはキリスト教、初詣は神道、そしてお葬式は仏教などと、わたしたちニッポン人は、いろんな宗教をごちゃまぜにしてこの社会を作っているようです。
そこでこの記事では、かなふく鈴木がニッポン人の宗教観について考えてみたいと思います。
クリスマスはキリスト教の宗教行事
クリスマスと言えば、ツリーにケーキにプレゼント
家族や友だちが集まってわいわいとパーティー
恋人たちは街に出てイルミネーションの中をデートしたりするものです
本来クリスマスはキリスト教の宗教行事。キリストの降誕を祝うためのもので、欧米諸国では自宅で家族と過ごすのが基本のようです。
特に古くからの伝統を大切にするカトリック圏では、1月6日の公現祭までの12日間を降誕節(=クリスマス)としているんだとか。
クリスマスによく聞く『きよしこの夜』も、よくよく聞いてみると、キリストの降誕を喜ぶ歌なんですよ。
Silent night, holy night,
All is calm, all is bright,
Round yon virgin mother and child,
Holy infant so tender and mild,
Sleep in heavenly peace,
Sleep in heavenly peace.
静かな夜、聖なる夜、
どこも静かで、明るく輝いている。
ほら向こうに、処女の母と子が、
やさしくおだやかな聖なる子が、
すやすやと眠っている、
すやすやと眠っている。
Silent night, holy night!
Son of God, love’s pure light!
Radiant beams from Thy holy face,
With the dawn of redeeming grace,
Jesus, Lord, at Thy birth,
Jesus, Lord, at Thy birth!
静かな夜、聖なる夜、
神の子、清き愛の光り、
そなたの顔から明るい光りが、
神の恵みの夜明けを告げる、
主イエスの生誕で、
主イエスの生誕で。
※「Eigostar English エイゴスター横浜青葉区英会話」さまのブログ記事から引用いたしました。
ぼくたちは幼稚園の頃、何気に「き~よ~し~、こ~のよ~る~♪」と歌っていましたが、実はその歌詞にはとても敬虔な信仰が込められていたのですね
神社への初詣 ところで神さまって誰?
お正月には神社に初詣にいきますよね
「昨年は良縁がありました。今年も無事平穏に暮らせますように」
「昨年は災いばかりでした。今年こそよい1年ととなりますように」
…などと、それぞれがいろいろなことをお祈りしていることでしょう
では、お祈りしている先にいる「神さま」とは、一体誰のことなのでしょうか。考えたこともなかったですよね。
神社の世界にもさまざまな系譜があります。
たとえば「〇〇神宮」は伊勢神宮を中心とした系統で、天照大神を祭神としています。
その他にも、武士の守護神として崇敬された「八幡神社」、豊作や商売を祈願する「稲荷神社」、海の神様である「住吉神社」、奈良の春日大社を中心にして自然との共生を重んじる「春日神社」、学問の神様である菅原道真を祀る「天神神社」などがあります
しかし私たちは、そこまで深い考えを持たずに、家の近くの神社にお参りするものです。
それは大昔から日本人が地域の「自然」を崇拝し、共生することを大事にしていたからです。
多くの神社や、そこで祀られる神さまは、その「自然」をシンボル化したものなのです
死者はホトケとなり、カミとなる
日本のお葬式の8割近くは仏式だと言われています
季節のイベントはキリスト教(クリスマスやハロウィンや)、おめでたいことは神道(お宮参りや結婚式)、そして葬儀や供養は仏教というすみわけができているようです(もちろんそれだけじゃないけれど)。
日本人っておもしろくて、いろんな文化や思想をごちゃまぜにします
ミクスチャーってやつですよね。これが日本人の宗教観の特徴です
日本の仏教は、インドのヒンドゥー教、中国の儒教や道教、そして日本の神道がごちゃまぜになって成り立っています。
それは、中国からやってきたラーメンを、味噌、塩、とんこつなどと、完全に日本人の舌にあったジャパニーズソウルフードにしてしまったのに似ているかもしれません。
マクドナルドだって「てりやき」や「月見」など、完全に日本人の舌にあわせたものを開発しています
ただ、そうした文化や儀礼の表層(うわべ)だけをなぞらうのもいいのですが、その深層(根っこ)について少しでも知っておくことで、そのうわべがより豊かなものになると思うのです。
これはお葬式も一緒です。たとえばお香典で考えてみましょう。
「お葬式だからお香典を」としきたりにそってお香典を準備するのでも充分ですが、その奥にある「故人さまの好きな物を買ってお供えしてあげてください」「葬儀費用の足しにして下さい」など、亡き人をしのぶ、遺族を支えるといった想いを形にしたものだということを知ることで、お香典の文化がより豊かなものになると思うんです。
喪服だって「お葬式には黒い服」というのが当たり前ですが、「お葬式は故人や遺族が中心の儀式。だからこそ自分の個性を慎む」「みんなが同じ服装にすることで心を一つにして故人を送り出す」といった意味を知ることで、より故人さまの送り出しに心を込められるものです。
あらゆる宗教的文化には、儀式(しきたり、マナー、ふるまい)の奥に精神性(意味、思想、想い)が込められています。その精神性を理解することで、儀式を行う意味がよりしっかりと理解できるんですよ。
クリスマス、お正月、そしてお葬式。
なにげなく行っているこうした伝統行事の意味を調べてみることを、おすすめしますよ~
本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました
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葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆