葬儀費用の「高い」「安い」の考え方を考えてみた!
皆様こんにちは いつも明朗会計に務める、かなふく鈴木です
お葬式って高額な費用がかかりますよね
もちろんお葬式というセレモニーを作りあげるために、さまざまな人やサービスや物品が投下されるので、仕方ないと言えば仕方ありません。
でも、お金を出した分だけ故人が供養されるというわけでもないし、一方で安ければいいというのもちょっと違う気がします。
業界に16年以上もいる私ですから、相場よりも極端に高い葬儀はお客様を裏切ることにもなりますし、一方で、安すぎる葬儀を追い求めた先に心の充足があるのかなあとも思います
私は、見積書や請求書を提示する側の人間、お金をいただく側の人間です。
まゆつばで読まれる方もいることでしょうが、それでも僕なりに考えた「あるべき葬儀費用」についてお話ししますね
隆少年 小5の時の記憶
まずは、僕の小学校5年生の時のできごとをお話しします。
同居していたおじさんが47歳で亡くなり、喪主を務める父は居間で葬儀社と打合せをしていました。
お葬式のことなんてよく分かっていない僕は、部屋のそばでコロコロコミックを読んでいました。
そんな僕の耳に「祭壇80万円」ということばが飛び込んできて、仰天したのを昨日のことのように覚えています
祭壇が、80万円
葬儀社の方がいなくなったあと、僕は父に「祭壇を、80万円で買ったの?」と聞きました。
それに対する父の答えに、隆少年はさらに驚きました。
「買ったんじゃない。借りたんだよ・・・ 」
買ったんじゃない? 借りた!?
それはおかしい! 絶対にぼったくられている!
まだ社会にも出ていない隆少年であっても、なんとなくそのことを直感したのです。
だってですよ! 80万円っていうことは、100円のガチャガチャが8000回。350円のコロコロコミックが2285冊。年間購読すると190年間読み放題。こんなことあり得ないだろうじゃないですか!
そう思った僕はさらに父に訊ねてみたのですが、面倒臭くなったのでしょうね。やがて「お前は黙っていろ」とあしらわれてしまいました。
※こちらのエピソード。YouTube動画にしていますのでぜひご視聴下さい!
健全化されつつある葬儀業界
そんな僕も、いまでは立派な(?)葬儀屋さん
さすがに2日間の白木祭壇のリース代が80万円というのは高すぎです
(その時の祭壇は高さも低く、ぺしゃんこな物でした )
でも、実際にそういう時代があったのも事実なんです。
「故人のために立派な葬儀をして送り出したい 」
「参列の人たちに恥じない祭壇を飾らなきゃ 」
こうした心理、そして日本の好景気もあり、葬儀にたくさんお金を使う時代でした。また、喪主側の葬儀知識が不足しているため、葬儀社側が有利に商談を進められたという事実も否めません。
いまではネットも普及して、自ら情報を取りに行ける。葬儀の知識について詳しい方も増えましたし、葬儀社の情報もネットですぐに分かります。葬儀社側も情報をオープンにして、商売の仕方を是正し、業界の健全性はかなり改善されているのではないでしょうか
格安葬儀の危険性
一方で、「安ければいい」という考えのもと押し進められる格安葬儀についても心配しています
どんなお客さまも、「出費は少しでも安く抑えたい」と考えるものです。でも葬儀って、安ければいいというものでもないんです
にもかかわらず、最近ではネットでもテレビCMでも、格安価格を先に打ち出す広告が多く、そのインパクトがすさまじい。
とりあえず客引きのために「うちは格安!10万円の葬儀」なんてコピーが躍り出るとします。
すると、葬儀の中身もよく知らないうちから「たった10万円程度で葬儀ができてしまうんだ」と思い込む人が少なくありません
実際には通夜や葬儀を行わない直葬になったりしてしまうのですが、でも葬儀について何も知らない遺族は「まあ、これでいいよね」と、簡素化した葬儀をそのまま受け入れてしまうのです。
極端に高い葬儀も問題ですが、極端に安い葬儀もまた、問題です
お金を出すことの価値・満足感
これは、葬儀社のポジショントークに聞こえてしまうかもしれませんが、実際に「お金を出した方が満足度が高かった」という声もよく聞きます。
これって、大切なパーティーを想像してもらうと分かりやすいと思います
ここぞという時のパーティーには、少し奮発していいレストランを予約するじゃないですか。
すてきな思い出を作るため、集まる人に満足してもらうため、自分が恥ずかしい想いをしないため、いろんな考えがあるものの、いいレストラン、すてきな雰囲気、美味しい食事のためなら少しくらい高いレストランを、と選択した経験は、皆さんにもあるかと思います。
それと同じで、大切な家族の一世一代のお葬式、高けりゃいいわけでもないですが、一方で安けりゃいいってものでもないと思うんです
最後は心の問題。自分自身に向き合う
どの葬儀プランを選ぶか、それによってどれくらいのお金を捻出するか。
これって、神社へのお賽銭や、お坊さんへのお布施に似ているなと思います。
そう、最後は自分の心に向き合う営みなんです。
たとえば100万円という費用が高いと感じるか、安いと感じるか、それはその人の経済状況、金銭感覚、葬儀に対する価値観などによって人それぞれです。
絶対的な指標なんてなくて、相対的なんですよね。
あなたが無理をして葬儀費用に多額の出費をして経済的に困窮する姿を、故人はきっと悲しむでしょう。
でも一方で、お金をケチって「まあこれくらいでいいよね」と済ませる葬儀に対しても、故人は複雑な思いを抱くでしょう。
まずはお財布と相談しながら、無理はしないこと。その上で、できることをして故人を送り出すことで、きっと満足のいくお葬式になるはずです。
30万円がめいっぱいという人もいれば、200万円くらいすぐに捻出できるという人もいるでしょう。
あなたにとってのめいっぱいの予算をまずは見定めて、そこからちょっとだけ背伸びする。
それくらいがきっとちょうどいいのです
無理のない範囲で、高すぎず、安すぎず、後悔のないお葬式を営みましょう。よい葬儀はよい供養となり、よい供養はあなたの人生を豊かにしてくれますよ
最後までお読みいただき誠にありがとうございます 。
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葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆