葬儀屋さんの本音。僕は2つの仮面をかぶっている。
皆様こんにちは 好きな本は三島由紀夫の『仮面の告白』。かなふく鈴木です
葬儀屋さんをしていると、色々な想いが僕の中に交錯することが多々あります。
正直に言うと、「2つの仮面をかぶっている」とでも言いましょうか
今日はそんな、葬儀屋さんの本音について、お話ししてみようかなあと思います。
お葬式の2つの顔 緊張と緩和
そもそもお葬式文化は、2つの異なる顔を持っていると思うんですね
たとえば、緊張と緩和。
通夜式や葬儀告別式というセレモニーは、緊張感ある中で厳粛に故人を送り出す儀式が行われます
一方で、夜通し故人と寄り添う通夜や、精進落としなどの食事の時間って、緩和の時間ですよね。
こういう時って、時にしんみりと、時に笑いながら、故人さまとの思い出話に興じます
ですから、聖的な緊張の時間と、俗的な緩和の時間、お葬式の中にそもそもふたつの時間があるわけで、それにあわせて僕もお客様との向き合い方を変えているのです。
ふだん、ブログやYouTubeで「かにゃふく」というかわいい猫とともに戯れているわけですが、でも、いざ本番となると、ビシっと襟を正してお葬式を進行するのでご安心を!
伝統的?合理的? 一日葬に悩むかなふく鈴木
お客様の中には、「しっかり故人を送り出したい」という考えの方と、「必要最低限でいいよ」という方の両方があります
この考えは、どちらも正しくて、どちらも尊いです。
昨今は、「楽に」「安く」といった合理的なお葬式を選ばれる人が増えている印象です。
つまり「必要最低限でいいよ」と考える人たちですね
ただ、業界20年のかなふく鈴木は、伝統的な儀式やしきたりのよさも知っているわけで、そこを推したい気持ちもまたあるわけです。
もっとも分かりやすい例が、家族葬と一日葬です
最近のお葬式は家族葬が主流です。だからこそ、「家族や親戚以外の人が来ないならお通夜は要らないよね」という考えはごく自然に起こり、一日葬が普及しつつあります。
でも僕は、夕刻から始まる奥深い儀式の良さ、そして夜通し家族が故人さまに付き添う時間のよさをも知っているわけです。
こうしたプライスレスな価値を感じながら手厚く故人さまを弔うのであれば、間違いなく後者がよいです
でも、どんなお葬式にするかはお客様次第。
もしも通夜をしないという方法を選ばれたのならば、そのなかで最善の葬儀に努め、ご満足していただけるサポートに徹します。
一方で伝統的なしきたりを勧め、一方で合理化されたお葬式を勧める。まさに2つの仮面を使い分けているのです
お金儲けだけど、お金儲けじゃない
僕は株式会社神奈川福祉葬祭の代表です
だから、お葬式のお手伝いをして、お金を頂き、利益を出さなければなりません。
お葬式が、ひと昔前の「地域の文化」から、葬儀社が提供する「サービス」に変わることによって、お葬式はビジネスになってしまいました
これはこれで仕方がないし、悪いことじゃないです。
でも、お葬式って大切な人を送り出す大事な時間ですから、お金儲けやビジネスでは割り切れないところがあるのも事実。
このバランス感覚がものすごく大切で、難しいんです
まあ僕は、創業時からひとり親方で、僕ができる範囲のことを心込めて尽くすというスタイルを10年以上も続けてきたので、そこまでお金儲け主義に走ることはないと思いますが、でもやっぱり、お客様のご満足と利益の間に挟まれて、ふたつの仮面を使い分けることはあります。
これは以前の記事、『「描ける骨壺」から考えた、お金をかけずに満足度が上がる方法』
でも触れましたが、お金をかけない手作りこそが、実はお客様の心にものすごく深く刻まれる思い出になることもあると思うんですね
利益も出したい。でも、利益以外のところにある喜びも伝えてあげたい
その両方の本音、両方の仮面をかぶりながら、今日もお客様のために最善を尽くしていきたいと思います。
こんな葬儀屋さんの僕ができるせめてものことは、この記事のように、葬儀屋さんの本音をオープンにすることくらいです。これからもかなふくのブログ&YouTubeを、どうぞよろしくお願いいたします
最後までお読みいただき誠にありがとうございます 。
葬儀に関するご質問やご相談は遠慮なくお電話ください。
【フリーダイヤル 0120-82-0333】
葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆