お葬式と切っても切り離せない「宗教」ってなんだ?
お葬式と切っても切り離せない「宗教」ってなんだ
オウム真理教や、旧統一教会など「宗教」と聞くとカルト的なものをイメージしてしまいます
実際にいまでも「宗教」ということばそのものを嫌悪している人も少なくないのではないかと思います。
けれども、私たちは充分に宗教的な生き物ですし、宗教なしには生きていけないのではとさえ考えます
お葬式なんて、まさに宗教儀式そのものですから、ここは宗教というものがいったい何なのか、じっくりと考え直してみなければと思うのです。
宗教ってなに?
古今東西、多数の宗教者、哲学者、思想家らが考え続けてきたこの問い。「宗教の定義は宗教学者の数ほどもある」と言われているそうです
ここでは、記事を進める上で広辞苑が示している「神または何らかの超越的絶対者あるいは神聖なものに関する信仰・行事」としておきましょう。
では、「神または超越的絶対者って、だれ?」という新たな問いが生まれると思うのですが、これは「人間の人智を超えたものやはたらき」とでも言いましょうか
大きな自然災害、考えられないような奇跡。これらは科学的に証明できたり、あるいは偶然の産物なのかもしれませんが、こうしたことに対する「何者かの意思が働いているのでは」という人間の空想、物語の想像が、宗教の第一歩だと思います。
初詣、お墓参り。身近な宗教行為
私たちは宗教行為と聞くと、仏像の前で手を合わせたり、神父様の前で涙を流しながら懺悔したり、聖地巡礼してひざまずいたりと、何か特別の信仰心を持ち合わせた営みを考えます
しかし実際の所、私たちの身の回りにはたくさんの身近な宗教行為があふれています。
代表的なものに初詣があります。ほとんどの人は、初詣を信仰心の発露だなんて思わずに「まあ、今年も初詣言って、ご利益もらうっぺ」程度にお参りしています
とはいえ、お賽銭を入れて、ガラガラ鐘を鳴らし、しっかりと「超越的絶対者」である神さまに向かって、家内安全や商売繁盛を祈ります。
また、お墓参りも立派な宗教行為です。文字や名前が刻まれた、ただの石を綺麗に拭いてお花やお線香を供えて手を合わせる
石の中に仏さまやご先祖さまの魂が込められているという前提があるから、みんなお墓参りに行くわけです。
その他にも、節分だって、お彼岸だって、お祭りだって、これらは全て、そうした自覚があろうとなかろうと宗教行為です。
目には見えない、形として触れることのできない存在(死者や先祖や神仏)がいることを前提として、さまざまな行事や仏事が行われ、それを元にこの社会は形成されています
かなふく鈴木はつい最近、鎌倉大仏にお参りに行きました。「大仏様にこれこれをお祈りするぞ~!」と気合十分で行ったのではなく、「たまの休みだから息抜きに、ふはは~」くらいのノリでしたが、でもそこにおられるのは仏さま、れっきとした宗教的絶対者なんですよね
宗教が、自分たちのちっぽけさを教えてくれる
人間って傲慢じゃないですか。「俺が強いんだー!」とか、「私の方が美しいもん」とか、「いっぱいお金を稼ぐぞー」とか、考えがちですよね
でも、神社やお寺では、そこに集まるほぼ全ての人が手を合わせて頭を下げるわけです。
その姿勢は、とっても謙虚ですよね
この世界には自分たちよりもはるかに大きい存在がいる、という視点を持つことで、自分自身が謙虚になれる。
これが、宗教の持つ大きな役割ではないかなと考えます
葬儀における宗教の役割
宗教の大切さは、葬儀の現場でも同じなんです
死の問題を、自分たちだけで解決しようたって、どだい無理なんです。
この辛さ、悲しさ、苦しさ、寂しさを、自分たちだけで励ましあって乗り越えるには限界がある
なぜなら、大切なあの人もまた、目に見えない、形のない存在になってしまったわけですし、死んだことのない私たちが、死の問題を扱うには限界があるからです。
これは、どんな時代だって同じことが言えます。
どの時代の人たちも、仲間の死を、どう受け止めるべきか、どう送り出すべきか、悩み、苦しんできたと思います。
なぜなら、自分たちが死んだことがないから。ここは昔も今も同じですよね
こうした問題をどう受け止め、乗り越えるかの智慧が積み上げられてきたのが、いま現在にまで受け継がれている宗教の教え、そして宗教儀礼ではないでしょうか。
たとえば、浄土教の教えでは、「南無阿弥陀仏」の念仏を称えると必ず阿弥陀如来が極楽浄土に連れて行ってくれるとしています
阿弥陀如来という仏さまが本当にいるのか、極楽浄土という場所が本当にあるのか、その実在については分かりません。
でもこういう阿弥陀如来の「物語」があることで、人はおだやかに息を引き取りやすいという専門家の見方もあります
嘘か本当か、ではなく、幸せになれるかどうか。
そう考えると、お葬式という、普段なかなか触れることのない生き死に現場では、供養の専門家である宗教者の力を借りるのがよいのではと考えます。
今日は抽象的なことばばかりが続いてごめんなさい。
かなふく鈴木は、まずはお客様の声に耳を傾け、お客様にとって真にあるべきお葬式のかたちをご提案していきます
本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました 。
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葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆