香典辞退が引き起こす混乱。香典は受け取るべき?受け取らないべき?
こんにちは
バニラアイスが大好物 かなふく鈴木です
家族葬が増えている中、周囲の人たちの頭を悩ませているのが御香典です。
最近では、参列を辞退するだけではなく、御香典まで辞退する人たちが少なくありません。
「御香典は結構です」と言われると…
「本当にいいのかな」
「喪主の意向も尊重したいけど、どこかもどかしい」
…と、戸惑ってしまう方も少なくないようです
そこでこの記事では、御香典の役割をおさらいし、香典辞退に対してどのように向き合うべきか?
じっくりとお話してみようと思います
御香典は故人のため、喪主のため
御香典にはふたつの意味があります。
ひとつは故人様のため。「この御香典で、故人様が好きだったものをお供えして下さい」といった想いが込められています
実際に「香」の文字が用いられているのは、かつては故人様にお供えするためのお香が送られていたからだと言われています。
ちなみにかなふく鈴木の大好物はバニラアイスなので「この御香典で、隆さんの大好物だったバニラアイスをお供えしてあげてください」なんて言われちゃうと喜んでしまうでしょう
さて、御香典のもうひとつの意味は、喪主様のためです。「この御香典を葬儀費用の足しにして下さい」という想いが込められているのです
葬儀にはたくさんの費用がかかりますし、参列者には料理や返礼品がふるまわれます。
これらを助ける意味においても、御香典を納める事となっているのです
このような意味合いの御香典ですが、大事なのは、もらいっぱなし、あげっぱなしではないということ。
相手のおうちに不幸ができた時には、今度はこちらが御香典を贈る番です。
このような助け合いを重ねることで、両者のつながりがよりしっかりとしたものになり、豊かで円滑な人間関係が築けます
これらをふまえると、御香典は「お互いの助け合い」をかたちにしたものと言えるでしょう。
香典辞退を巡って恥をかいてしまった⁉
御香典は、故人様のため、喪主様のため、ひていはお互いの助け合いのため。
これを一方的に辞退するというのは、ある意味乱暴な考え方とも言えます
もちろん香典を辞退する喪主側は「相手によけいな負担をかけたくない」という気遣いから来ていることも少なくないだけに、その線引きはなんとも難しいものです。
実際かなふく鈴木も、とあるお客様Aさんから「香典辞退で恥をかかされたのよ〜」とのお話を伺った事があります
亡くなったのは娘婿のお父様。嫁ぎ先のお父様のお葬式ですから、Aさんとしては当然「きちんとした額の御香典を包まなきゃ」という想いになるものですよね
しかしこのたびのお葬式は「家族葬で、香典辞退します」と聞かされたそうです。
「御香典を包まなきゃと思うけど、相手がそういう意向なら、それに従おう」とAさんは判断し、御香典を準備せずに参列します。
するとです。お葬式には何組かの親戚が参列していたのですが、そのうちのある方が、香典辞退にも関わらず「そうはいっても包まないわけにはいかないから」と、みんなの前で香典を渡す、受け取らないの押し問答。その結果、なんと喪主様は御香典を受け取ってしまったのです
こうなってくると、今度は香典を持参していなかったAさんの具合が悪い
もちろん公には「香典辞退」と謳っているんで何の問題はありませんが、狭い親戚関係の中で「あのおうちは香典を包んだ」「このおうちは香典を包んでいない」となると、お互いに気まずくなるものです
この話のポイントは、「香典辞退」と謳った以上は、喪主様は絶対に受け取らないという姿勢でいなくちゃいけないという事
でないとこのたびのような気まずい空気が流れてしまいます
あと、「香典辞退」と言われたものの万が一の時のために、Aさんも一応香典を準備しておいてもよかったかもしれないですね。。。。(結果論ですが )
いずれにせよ、しきたり的にも個人の想いとしても、お香典は気持ちを表すものであり、それを辞退することにより多少の混乱が生じることは、念頭に入れておかなければなりません
“恩返し”だけでなく”恩送り”という考え方もある
御香典の有無を受け取る側がコントロールするというのは、ある意味で身勝手な一面があります。
なぜなら御香典を包むのは、贈る側の気持ちに寄り添うのが自然だからです
贈る側は「故人や喪主のために」、いただく側は「余計な負担はかけたくない」。
お互いの思いやりが変な形でぎこちなくなってしまっています
そこで、ある方が採用していた方法がとてもすばらしいなと思い、みなさまにシェアいたします。
というのも、いただいた御香典を自分では受け取らずに、『全額支援団体に寄付』されたのです
これであれば、御香典を包む方の気持ちを尊重し、その想いを受け取りつつ、社会全体に還元する、いわゆる”恩送り”ができます
「御香典はご辞退いたします。もしもご用意頂いた場合は、ありがたく支援団体に寄付させていただきます」
このように申し添えておくと、角も立たず、せっかく包んだ御香典も社会の役に立ってくれます
ただし、かなふく鈴木としては、いただいたご厚意は、ありがたく受け取っていいんじゃないかなあと思いますよ
「助け合い」って簡単に言いますけど、こんなにすばらしい考え方ってないですし、豊かな人間関係を築いてる姿をきっと故人様は喜んで見てくれているのではないかと思うからです。
本日も最後までお読み頂き誠に有難うございました
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