無宗教葬はお葬式なのか? 儀式の重要性を考えます
卒業式に入学式 春は別れと出会いの儀式がいろんな場所で行われます。
もちろん人はいつ亡くなるか分からないので、お葬式と季節の関わりというのはあまりないのですが、しかし儀式やセレモニーという観点に立つと、お葬式は、故人さまとの別れと旅立ちの儀式です
最近では、宗教的な儀式をなしにした「無宗教葬がいい」と考える人も少なくありませんが、果たして儀式のないお葬式をすることで、本当に故人さまは喜び、ご遺族さまは満足や納得をするのでしょうか?
かなふく鈴木、まじめに考えます
無宗教葬とは?
無宗教葬とは、お坊さん(あるいは宮司や神父などの宗教者)のいないお葬式のことです
通常のお葬式は、お坊さんによる「葬儀」と、ご遺族を中心とした「告別式」の2部構成です。
お坊さんのいない無宗教葬では、この「葬儀」の部分をごっそりなくしてしまう、ということになります。
しかしどうにかして時間を埋めなければならない
この場合、問題となるのは、お坊さんの読経の部分をどう補うかです
よく用いられているのは、故人さまの略歴紹介、家族から故人さまへのお手紙、奏者を招いての演奏、そして、焼香に代えて献花などが挙げられます
しかし、こうしたことは「告別式」の部分で実施できることであり、はたしてこれを「お葬式」と呼んでいいのかどうかというのは、少し疑問が残ってしまうのです
これだったら、はじめから「お別れ会」として行った方が適切のように思います
なぜなら、儀式とは、「一定の作法や形式で執り行われる行事」のことだからです。宗教的な形式を排した自由なイベントは、もはや儀式ではないのです。
これを卒業式でたとえてみましょう。
卒業式は、正式には「卒業証書授与式」と呼ばれ、学校教育法施行規則の第57条と第58条に基づいて行われています。
「卒業式はいらないけれど、卒業の会をしたい」というのは、学校で行われる卒業式や卒業証書はいらないけれど、そのあとのパーティーは楽しみたいよね、というのに似ている気がします。
儀式とは通過儀礼です。
その儀式があるから、ぼくたちは学校を、そして人生を卒業したことを認識できますし、その卒業に対して、特定の人からのお墨付きをもらえるわけです。
卒業式であれば校長先生が卒業証書を授け、お葬式の場合は僧侶が戒を授けます。
実際に、無宗教葬は大変
実際に無宗教葬を自分たちでやろうとすると、これはこれで大変です
先ほども触れたように、略歴紹介、音楽の献奏、お手紙など、プログラムを自分たちで考えなければなりません
しかも親族や参列者の多くは仏式に慣れている為、説明をきちんとして戸惑いを生じないようにしなければなりません
こうした一つひとつを丁寧に説明すると、多くのお客様は、
「面倒そうだね」
「普通のお葬式にしようか」
…という風に考えてくれます。儀式や形式があるというのは、じつはとってもありがたいことでもあるのです。
無宗教葬を希望する人たちの本音
無宗教葬を希望する人の多くは、
「お坊さんに包むお布施がもったいない」
…というものがほとんどです
であるならば、その不満や不安を解消してあげればいいのですよね
みなさんは、お葬式の時にお坊さんにお包みするお布施をいくらくらいだと考えますか
しかし、実はお布施ってそもそも相場がないですし、定額がないのです。
それが仏教のロジックです。資本主義の、世俗のロジックとは、少し世界が違うのです
ですから、本当にお金がない方の場合、少額でも受けて下さるお坊さんを、ぼくはたくさん知っています。
また逆に、「故人のために」と、相場よりもはるかに高額なお布施を包む方があるのも、ぼくは知っています。
お布施って、本当に「お気持ち」なんです。
もしもお布施を節約したいから無宗教葬にしたいというのであれば、ぜひともかなふくに相談していただきたいです
かなふくは、費用の相談に柔軟に応えて下さるお坊さんをご紹介できますし、見積もりについて総費用を考えながらしっかりと相談に乗ります。
お坊さんの読経を削るくらいなら、葬儀屋さんの利益となる他の部分を削ってもいいかもしれませんし、本当にお客様にとってのあるべきお葬式になるよう、しっかり話を伺います
かなふく鈴木の本音「儀式は大事!」
お坊さんを招くか、無宗教葬にするか。最終的にはあなたが決めればいいことです
かなふく鈴木は、お客様がどちらを選ぼうとも、最善のお手伝いをお約束いたします。
でも、個人的な考えをここで表明しておくならば、やっぱり儀式は大事だよ、ということです
人間ってよりどころがないと生きていけませんが、儀式とは、まさに拠り所となるためのものだと思うんです。
卒業式は「きちんとここで学ぶことを修了したよね」
入社式は「ぼくは今日からこの会社の一員だよね」
結婚式は「わたしたち、今日から夫婦だよね」
お葬式は「故人さまはお亡くなりになり、仏さまの世界に旅だったよね」
…ということを、自分だけでなく、家族、まわりの人、社会全体が承認するためにあるんです。
これが心のよりどころとなって、あなたを支えてくれるんです
特にお葬式は、死の通過儀礼です。だれもが恐れる死。得体のしれない死。目に見えない、手に触れることのできない死。この死を司る存在として宗教者がいて、その死を承認するためにお葬式があります。
ぜひとも儀式としての、お葬式をして下さい。お金が心配なら、かなふく鈴木がなるべく費用の掛からない形をご提案いたします。
あなたのために、故人さまのために、あなたのまわりの人たちのために、かなふくは、宗教儀式としてのお葬式を、推奨いたします
本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました
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葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆