かなふくな日々ブログ

社長のブログ 2024.04.17

お葬式と宗教の関わりについて考えてみる

お葬式と宗教の関わりについて考えてみる

皆様こんにちは

 

かなふく鈴木です 

 

「宗教」と聞くと、みなさんはどんな印象を抱きますか?

 

90年代にはオウム真理教がテロ事件を起こし、ここ最近では統一教会の問題などもあり、「宗教ってこわいな」と感じている方もいるのではないでしょうか。

 

一方で、神社やお寺へのお参り、お墓参りなどに行かれる方もとっても多く、これらも宗教的な行為の一環です。

 

わたしは葬儀社を経営していますが、お葬式は宗教行為の最たるものです。最近では、お坊さんなどの宗教者を呼ばない「無宗教葬」がにわかに注目されていますが、お坊さんがいようといまいと、お葬式そのものが宗教的な儀式であることに変わりはありません。

 

ということで、この記事では、お葬式と宗教の関わりあいについて、考えてみたいと思います。

 

 

亡くなったあとも生きている?

 

お葬式には次のような役割があります。

 

  • 故人をあの世に送り出す(宗教的な儀式)
  • 残された人たちの悲しみの慰撫(グリーフケア)
  • 故人の死を確認し、いたわりあう(訃報・弔問・香典など)

 

この中で、「故人をあの世に送り出す」というのがありますが、「あの世」って、一体どこのことなのでしょうか 

 

仏教では浄土、神道では黄泉の国、キリスト教では天国のことかもしれませんね。

 

でもじゃあ、この浄土、黄泉の国、天国って、どこにあるのと聞かれると、あなたはどう答えますか?

 

浄土は『阿弥陀経』に書かれているし、黄泉の国は『古事記』に書かれているし、天国は『聖書』に書かれている。そう、これらはすべて、物語として書かれているにすぎず、いわば空想の場所といっても過言ではないのです。

 

そして大事なのは、こうした物語を人々が信じている、ということです。

 

地域や文化や宗教によって、亡くなったあとの行き先に違いこそあるものの、世界中の人たちが、「亡くなったあとも、故人は別の世界を生きている」と考えているのです。その別の世界(=あの世)が、浄土であり、黄泉の国であり、天国であり、場合によっては地獄であったりするのです。

お葬式と宗教の関わりについて考えてみる

亡き人を、生かし続ける人間

 

人は亡くなったあともあの世で生きている 

 

この物語をもっとかみ砕いて言うならば、人間って、亡き人を生かし続けたい生き物なのだと言えるでしょう。

 

大切な家族、友人、仲間が亡くなったからといって、あなたの中にあるその人への「想い」は、すぐに消えてなくなるものではありません。

 

その人の肉体が消滅したとしても、その人への想いは注がれ続けます 

 

「いまごろお父さん、何してるかな」

「先に亡くなったお母さんに会えてるかな」

「生前はたくさん苦労したから、安らかに過ごしてほしいね」

「ぼくたちをきっと見守ってくれているよ」

「そこにお父さんがいる感じがする」

 

こうした会話って、お葬式の現場でよく聞かれることばなんです 

 

つまり、生きてる人の心の中では、故人はいまも生き続けている。である以上、亡き人を生かし続けたいと考えるのが、人間という生き物の根源的な習性なのだと思うのです。

 

そして、いまも生き続けているのであれば「今、どこで、何をしているの?」という素朴な疑問が湧いて来る。この素朴な疑問に応えるのが、宗教の物語の役割なのだと思います。

 

 

死後の物語がぼくたちを救ってくれる

 

「亡くなった人はこうなりますよ」と説いたのが、死後の物語、宗教の物語です 

 

仏教では人は輪廻転生をして、苦しみの世界を何度も何度もくりかえす。だからこそ、そこから解脱するために修行を積まなければならないと説きます。

 

キリスト教では、亡くなると神のもとに召されると説きます。

 

こうした物語って、ウソか本当か分からないですが、でも、「きっとそうなんだ」と信じることで、心が救われるという側面があると思うのです 

 

初七日、二七日などの、葬儀後の7日ごとの法要を「追善法要」と呼びます。これは、四十九日で輪廻する世界が決まる故人のために、家族があとを追いかけるように善徳を積むために営む法要ということで「追善」ということばが充てられています。

 

四十九日の日に閻魔さまに裁きを受けて、地獄に堕ちるか、天に昇るかが決まる。そんなことを言われたら、遺された家族としては天に昇ってもらいたいですよね。

 

この物語がウソか本当かは分かりません。でも、この物語を信じることで、家族や親族が一堂に集まって、故人を偲び、手を合わせる。こうすることで、自身の悲しみも癒されますし、集まったもの同士のきずなも強まります。

 

死後の物語があるからこそ、死別という辛く苦しい体験の負担を軽減させ、明日からの生きる糧となってくれているのです。

 

そして、この世界で死後の物語を語れる唯一の存在が、宗教者なのです。

 

行き過ぎた宗教というのは、もちろんいけません。でも、それでも世界中の人たちが宗教を信じているというのは、人間が死後の物語を信じざるを得ないことを物語っているのだと思います。

 

 

 

お葬式と宗教の関わりについて考えてみる

本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました  

 

葬儀に関するご質問やご相談は遠慮なくお電話ください  

 

【フリーダイヤル 0120-82-0333】

 

葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭 

代表取締役 鈴木隆  

PROFILE

神奈川県相模原市にある「日本一小さな葬儀屋さん|株式会社神奈川福祉葬祭(葬儀のかなふく)」の代表取締役社長。1971年東京都大田区生まれ。神奈川県相模原育ち。
小さい時から人になにかしてあげたがりで、喜んでもらえる顔を見るのが大好き。
◇趣味:読書
◇座右の銘:『我以外皆師』
◇好きな映画俳優:ブルース・リー 
◇特技:沖縄剛柔流空手初段
日本一小さな葬儀屋さん

自由に選べる
6つの葬儀プラン