お客様との心の通った信頼関係「ラポール」のつなぎ方
好きな言葉は「オープンマインド 」
皆様こんにちは かなふく鈴木です
先日、とある仲良しの葬儀屋さんに伺ってきました。何をしたかというと、なんと、そこの社員の方々に向けた研修の講師を務めたのです
同業者に向けて何か話をするって、とっても緊張することなのですが、前向きでポジティブなかなふく鈴木は「わーい、楽しそう」と、そのオファーを即決しました。
お葬式の仕事の中で、普段自分が心がけていることをそっくりそのままお話しました。その内容の一部を、みなさんにもシェアしたいなあと思います。
お話したのは、葬儀担当者としてのマインドセット
そこに集まったのは、20代から30代の、比較的若い年齢層の人たち。いわゆるZ世代と呼ばれる世代の人もいて、今年53歳になるぼくからしたら、みんなフレッシュフレッシュ
葬儀の喪主となる方は50代以上の方がほとんど。社会経験の少ない若者が目上の人たちと向き合うことになるため、不安に感じることも多いでしょう。
そこでぼくがお話したのは、葬儀担当者としてのマインドセット、いわば心構えについてです。いかにお客様との信頼関係を結べるか、その心構えについてお話させていただきました。
お葬式って、祭壇や棺なども大切ですが、やっぱり人が大事なんです。人が亡くなり、人が悲しみ、人が悼み、人が送り出す、それがお葬式だからです。祭壇がなくても、棺がなくても、葬儀会館がなくても、人が集まれば、お葬式はできます。
故人、遺族、親族、友人、知人、僧侶、こうした人たちに加えて、葬儀スタッフもひとりの「人」としてお葬式に関わることとなります。だからこそ、ぼくたち葬儀担当者がいかにお客様と信頼関係を結べるかが、お葬式の満足度を大きく左右するんです。
「ラポール」をしっかりと築こう
信頼関係を築く第一歩は、とにかくお客様の立場に立って、その心に徹底的に寄り添うことです
そのためには、ひたすら話を聴くこと。これに尽きます。
心理学の世界に「ラポール」ということばがありますが、心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れることを意味します。利害の一致にはとどまらない、精神的な部分で感応しあう状態を指しています。このラポールをしっかりと築くことができれば、満足度の高いお葬式が実現可能です。
お客様は葬儀について何も分からない。大切な家族の死に悲しみ、動揺している。そんな方のそばに、ラポールで結ばれた葬儀担当者がいれば、安心してすべてを任せられますよね。ぼくたち葬儀社は、そうした存在にならなくてはいけないのです。
よく「息が合う」とか「阿吽の呼吸」なんて言いますが、その境地が理想です。
でも、ぼくたちからしてもお客様は初対面。まして大切な家族を失った直後。限られた時間の中で、強いラポールを築くのはなかなか大変です。
そこで大事なってくるのが「同調」の姿勢。相手に自分を合わせていくこと、寄せていくこと。そして同調するには、相手をよく観察しなければなりません。
同調のため観察。3つのテクニック
ここからは、心理学を学ぶ葬儀屋さんとしての、ぼくの知識と経験をいくつか披露させていただきました
相手を観察するにもテクニックがあるのです
ぼくたちは故人さまが息を引き取られた病院にお迎えに上がりますが、その時の服装を見逃さないでねと話しました。
病院に集まるご家族の多くは、着飾ることのないいわば「素の格好」をしているからです。その時に着用していた服装に、無意識の人間性が如実に表れていたりします。初対面でドキドキするかもしれないけれど、この瞬間こそ、冷静にお客様を観察しましょうとお伝えしました
その他にも、グラフォロジー(筆跡心理学)といって、お客様の書く文字から、人間性を推し計っていくこともできます。たとえば、筆圧は気の強さ、文字の高さはプライド、横は寛容性を表すと言われています。丸文字は人懐っこさを表すなど、なんとなくイメージできますよね
また、カラーリーディング(色彩心理学)を通じて、お客様の性格を推し計ることもできます。スマホケースの色などを参考に、たとえば、オレンジは社交的で好奇心旺盛、青は理性的で冷静沈着、といった感じです。
限られた時間の中でお客様に同調して、信頼関係を構築する。そのために、日々こうしたテクニックを駆使して、お客様の性格や志向性を推し計ることに努めているのです。
そんなお話をすると、若い社員の皆様、ほうほうと頷いてくれていました。自分が話した内容に頷かれると、とっても気分がいいもんですよ(笑)
みんなで事を成すことの大切さ
最後に、IQよりもEQ、EQよりもSQの高さが大事だよ、というお話をしました
これは、心理学者のダニエル・ゴールマンさんの有名な考え方です。
IQ(Intelligence Quotient=知能指数)よりも、EQ(Emotional Intelligence=こころの知能指数)の方が、よいビジネスリーダーにとっては不可欠な要素だというものですが、これに加えて、SQ(Social Intelligence Quotient=社会的知能指数)が大事だと説かれたのです。
要は、「頭のよさ」<「心の豊かさ」<「周囲の巻き込み力」といった感じでしょうか。
お葬式の現場で言うと、IQは頭のよさや現場経験、EQは仕事への使命やお客様を思う心のことを指しますが、これらを他者(=お客様)のために発揮することがSQの領域です。これらができて、はじめてしっかりとしたラポールが作れるのだと思います。
お葬式は、お客様とともに作っていくもの。そんな思いを胸に、かなふく鈴木は日々の仕事に向き合っています。
若い社員の人たち、みんな納得してくれたようで、話をした甲斐がありました。でも、ここで話したことが絶対に正解というわけじゃないですし、ぼくの話を糧に、もっともっとすばらしい葬儀屋さんになってほしいなと思います。
そしてそれに負けじとぼくもさらにさらに成長します。こうした切磋琢磨が、葬儀そのものの品質の向上につながり、よい葬儀文化ができあがっていけば嬉しいですね
本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました
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葬儀のかなふく 株式会社神奈川福祉葬祭
代表取締役 鈴木隆