かなふくな日々ブログ

社長のブログ 2024.09.03

心理カウンセラーの葬儀屋さんが考える。「阿頼耶識(あらやしき)」ってなんだ?

心理カウンセラーの葬儀屋さんが考える。「阿頼耶識(あらやしき)」ってなんだ?

皆様こんにちは。かなふく鈴木です 

 

ぼくは心理カウンセラーの資格を持っています。人の心の仕組みって本当に複雑で、自分で知覚できる意識もあれば、それができない潜在意識や無意識というものもあります。

 

近代心理学はいまから約140年前にドイツのヴントにより始まり、以降、フロイト、ユング、マズローなどの心理学者の功績を経て、大きく発展していきます 

 

しかし、4世紀のインドではすでに「唯識」という考え方が体系化され、仏教の一大潮流をなして現代に至ります。

 

今日はこの唯識とお葬式の関連性について考えてみたいと思います 

 

※なお、ここに書いていることはあくまでかなふく鈴木の解釈です。学術的な不足や認識のズレがある場合はご容赦ください

 

 

 

「唯識」ってなに?

 

唯識とは「ただ識だけしかない。すべての現象が心の働きである」とする仏教の哲学的概念です。「識」とは、仏教用語で「物事を見分ける心のはたらき」のことです。

 

「唯〇」ということばはほかにもありますよね。「唯神論」「唯物論」「唯心論」「唯幻論」などのことばがあります 

 

たとえば、目の前に雷が落ちたとします 

 

唯神論ではこれを神様の怒りだと捉え、唯物論ではこれを大気の中にプラスとマイナスの電荷が発生し、空気中に放電するものとして捉え、唯識論ではこの雷を「こわい」と感じるのは私の心のはたらきによる、と捉えます。

 

つまり、この世界はすべて自分の「識」が生み出しているのだというのが、唯識の基本的なスタンスなのです。

 

心理カウンセラーの葬儀屋さんが考える。「阿頼耶識(あらやしき)」ってなんだ?

唯識が説く8つの「識」

 

唯識では、8つの「識」があるとしています。かなふく的には次のように解釈しています 

 

「眼識」 目でとらえる世界

「耳識」 耳でとらえる世界

「鼻識」 花でとらえる世界

「舌識」 舌でとらえる世界

「身識」 身体や肌でとらえる世界

「意識」 言語や思考でとらえる世界

「末那(まな)識」心、感情、自我で捉える世界

「阿頼耶(あらや)識」霊魂や宇宙でとらえる世界

 

「意識」や「末那識」までは、なんとなくイメージできますよね。でも「阿頼耶識」となるとなんのこっちゃ

 

「霊魂?宇宙?スピリチュアルかよ」というツッコミが入って来そうです。

 

でもぼくたちは、脳でも心でも捉えきれない全人的な感覚ってのを、たまに感じたりしませんか 

 

登山で頂上に上った時の爽快さ、ふとした思い付き、不思議なご縁の連鎖、イヤな予感や虫の知らせなど、考える(思考)や感じる(心・感情)よりもさらに大きくて深いところで起きてそうな説明がつかない領域が、きっと阿頼耶識なんだと思います。

 

唯識とは、自分の周りで起きる現象は、すべて阿頼耶識から生じたものだとしています。

 

 

お葬式は、阿頼耶識に響く

 

お葬式とは、この世界に生きた人を、あちらの世界に送り出すための儀式です 

 

これまで五感で、つまり「眼識」「耳識」「鼻識」「舌識」「身識」で捉えることのできていた存在がいなくなってしまったことの悲しみはこの上ありません。

 

でも人間は、亡くなった人の存在を感じる生き物です。あるいはいまも存在していてほしいと願う生き物です。

 

それってきっと、五感を超えて、さらには意識や末那識を超えて、阿頼耶識の領域でのコミュニケーションに他ならないのではと思うんです。

 

お葬式をしていると、辛いとか、悲しいとか、さまざまな感情があふれ出ます。でもそうした個々の感情を超えた部分のはたらきというか、つながりのようなものを感じるという声も多く聴くんです。

 

大事な人を失ったからこそ、お葬式では、霊魂、あの世、宇宙というものに対峙し、普段気にすることのないことのない阿頼耶識がビンビンに響くのだと思います。

 

心理カウンセラーの葬儀屋さんが考える。「阿頼耶識(あらやしき)」ってなんだ?

お墓参りで阿頼耶識磨き

 

お墓には、ぼくたちの血のつながりのある親や先祖が眠っています。ぼくたちのルーツとなる人たちです。こうした人たちと向き合う時間って、とっても阿頼耶識的だなあと感じています 

 

お墓掃除は大変ですが、でも汗をかきながら墓石を磨いていると、なんだか自分自身も磨かれて、心がスッキリしてきます。

 

しかもお墓の中には家族やご先祖さんたちもいてくれて、彼らもきっと喜んでくれているという実感があります 

 

それはもう、ぼくひとりの心がスッキリという次元を超えて、ぼくとご先祖さまとが一つになった阿頼耶識が磨かれて、スッキリしている状態なのだと思います。

 

ユングという心理学者は「集合的無意識」という概念を提唱していますが、個々の意識の奥深くでつながる普遍的な無意識の層を指し、阿頼耶識が仏教的に捉える霊的なつながりとすごく似ているなあと感じています 

 

もうすぐお彼岸です。秋の季節を感じながら、お墓参りをして、あなたも阿頼耶識を磨いてみて下さい。

心理カウンセラーの葬儀屋さんが考える。「阿頼耶識(あらやしき)」ってなんだ?

本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございました 。

 

葬儀に関するご質問やご相談は遠慮なくお電話ください  

 

【フリーダイヤル 0120-82-0333】

葬儀のかなふく  株式会社神奈川福祉葬祭

代表取締役 鈴木隆  

 

日本一小さな葬儀屋さん

自由に選べる
6つの葬儀プラン