かなふくな日々ブログ

NEW 社長のブログ 2024.11.03

お坊さんへの2つの道。世襲と出家それぞれの悩み

お坊さんへの2つの道。世襲と出家それぞれの悩み

皆様こんにちは

 

かなふく鈴木です 

 

葬儀屋さんの仕事をしていると、毎日いろんなお坊さんとお会いします。

 

お話を聞くたびに、「お坊さんの世界もなかなか大変だなぁ」と感じることが多いです。

 

そこで今回は、お坊さんがお坊さんになるまでの道のりについて、分かる範囲でみなさまにご紹介したいと思います 

 

お坊さんになるには、主に次の2つのルートがあります 

 

〇お寺に生まれて、そのままお坊さんになるルート

〇一般家庭に生まれて、お坊さんになるルート

 

それぞれに特徴があるこの2つの道を通して、お坊さんの世界を少し覗いてみましょう。

 

 

お寺生まれでお坊さんになる道

 

日本では今、お寺の世襲が一般的です。お寺に生まれた子どもは、そのお寺を受け継ぐことが期待されるんですね。

 

地域のお檀家さんも、住職に子どもが生まれると喜ぶくらい、お寺にとってはとても大事な存在なんです 

 

ただ、お寺に生まれたからといって、誰もがあとを継ぎたいと思うわけではありません。

 

若い頃は、家を出て一般の会社で働く人も少なくないんです。でも、30代や40代になると、再びお寺を継ごうと考え始める人が増えてくるようです 

 

その理由の一つとして、「このままの生き方でいいのか?」と、自分の生き方を見つめ直す方が多いようですね 

 

仏教の世界には、お金稼ぎとは違う価値観があり、社会経験を積むことによってその仕組みが見えてきて、人にやすらぎを与えるお寺の価値や、仏教の教えの大切さを改めて感じることがあるようです。

 

また、住職である父親が年を重ね、「自分があとを継がなければ」という気持ちになる人も多いみたいです。

 

さらに、お寺って実は一般企業に比べて自由な側面が多くあり、お檀家さんの相談に乗ったり、地域の中心となってイベントを開いたりと、お寺の役割や価値にやりがいを感じる人も少なくありません。

お坊さんへの2つの道。世襲と出家それぞれの悩み

一般家庭からお坊さんになる道

 

一方で、一般家庭に生まれた方が、仏門を志すというケースも少なくありません 

 

人生に悩んだから、信仰を深めたいから、結婚した相手がお寺生まれだったからなど、その理由もさまざまです。

 

いずれにせよ、自ら仏門に入ることを選択したわけです。

 

そのため一般社会からお坊さんを目指す方は、強い意志と高いモチベーションを持つ人が多いようです

 

あるお寺出身のお坊さんからも、「修行仲間を見ても、一般家庭出身の方は意識が高かったですね」と聞いたことがあります。

 

先日も、とあるお葬式でご遺族の中に僧侶の方がいらっしゃいました。

 

実はその方、一般家庭に生まれたものの、お父さまの「僧侶になってほしい」という願いを叶えるために、仏門を叩いたそうです。

 

しかし、通夜の席でお母さまから、僧侶をすすめた本当の理由を聞かされます。

 

というのも、生まれつき視覚障害があり、色をうまく識別できなかった息子さんに対し、「一般企業で苦労するよりも、お坊さんの道が良いのでは」との親心があったのだそうです。

 

お寺はそもそも障害を持つような方に対してもやさしい世界ですし、墨で字を書くような、華美な色彩の少ない水墨画のようなお寺空間だと、視覚障害でも困らないのではと、ご両親も愛息子の行く末を一生懸命に考えたのだそうです 

 

そんなことをつゆ知らないご本人。ご両親からの想いを、お父さまの葬儀の時に知ることとなり、とてもあたたかい空気に包まれ、わたしも思わず心がホッコリしました 

 

このお坊さん、とてもやさしく物腰の低い方でもありましたが「でもね、鈴木さん。そりゃあ、お坊さんもいろいろですよ。お寺の世界にだっていじめはあるし、本山で働いている時はまるで公務員や会社員のような毎日でした」と、お坊さんの世界の意外な一面を教えてもらいました 

 

 

世襲の悩み、出家の悩み

 

こうして見ていくと、世襲には世襲の、出家には出家の悩みがあることが分かります。

 

世襲が約束されると自分の生き方が制限されてしまいますよね。

 

頭を丸めたくない人だってたくさんいることでしょうし、自由に生きられる時代だからこそ、お寺を窮屈に感じる人もいることでしょう 

 

一方で、自ら仏門を叩いて出家した人も、すぐに僧侶としての仕事に就けるわけではありません。

 

後ろ盾がない中で僧侶として身を立てるには、それはそれで苦労がつきもののようです。

 

でも、ぼくはきっと「自由意志」のようなものってなく、すべてを仏さまの導きであると受け止めることで、人生が少し楽になるような気がしています。

 

「諸法無我」とは、お釈迦さまの教えの一丁目一番地ですが、自分の中から湧き出てくる「我」と向き合いながら、お坊さんたちも懸命に生きておられるのです 

お坊さんへの2つの道。世襲と出家それぞれの悩み

僧侶だからって人間ですから、常に煩悩と向き合う日々です。

 

まじめにがんばるお坊さんのうしろ姿を見ると、「ああ、ぼくも葬儀屋さんとしてがんばらなくちゃな」と、心を新たにいたしました 

 

 

本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございました 

 

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